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LOCAL NEWS · 世界のローカルニュース · 2026-07-21

W杯の熱狂から古代遺跡の祝祭へ——古代と現代が交差するヨルダンの夏

サッカーW杯2026の閉幕直後、ヨルダンの街頭は地元出身の審判団の快挙に沸き、古代遺跡では歴史ある芸術祭の開幕準備が進む。2026年7月21日、米国でのW杯決勝を裁いた主審の帰国に合わせてパレードが計画される一方、7月22日からは第40回ジェラシュ文化芸術祭が始まり、伝統民俗音楽から現代曲までの演奏が予定されている。スポーツの国際舞台での存在感と、40年続く文化発信の歩みが重なる同国の今を紹介する。

ローカルニュース中東・北アフリカ8本のローカル記事から

リード

ヨルダン北部の街ラムサで7月21日、地元の住民たちが街道に集まり、ある人物の到着を待っていた[3]。米国で開催されたサッカーワールドカップ(W杯)決勝戦で第4審判を務め、帰国する主審アドハム・マハドメを迎えるためだ[3]。同じ7月21日、首都アンマンの北部にある古代都市ジェラシュでは、古代ローマの石造りの北劇場で翌7月22日の第40回ジェラシュ文化芸術祭の開幕に向けた準備が進んでいた[1]。現地の人々は国際舞台での自国民の活躍に胸を張り、夜には遺跡に広がる音楽と踊りの世界を楽しもうとしている[1][3]

古代遺跡を舞台に広がる音の世界、ジェラシュ芸術祭が40周年

7月22日の夜、古代ローマ遺跡が残るジェラシュの北劇場で、第40回ジェラシュ文化芸術祭が開幕する[1]。実行委員会が7月21日に発表した声明によると、7月23日から8月2日までに220を超える文化イベントが開催される[1]。開幕式では文化相ムスタファ・アル・ラワシダとジェラシュ自治体委員会委員長ムハンマド・バニ・ヤシーンが挨拶に立つ[1]。式典の目玉は、40年の歩みを振り返る5部構成の特設パフォーマンスだ[1]。伝統的な民俗音楽の旋律から、独立系・オルタナティブ音楽、そして現代曲へと移り変わる[1]。生演奏とオーケストラ、合唱に加えて映像投影と照明効果が組み合わされ、最後は40周年のテーマソングとともに聖火台に火が灯される[1]。ステージには歌手オマル・アル・アブダッラートをはじめ、フセイン・アル・サルマン、アジズ・マルカ、ニダー・シャラーラ、イサム・アル・ナッジャーが出演する[1]。アラブ音楽に足跡を残したサミーラ・タウフィークと故アブド・ムーサの2人に対する顕彰も行われる[1]。古代遺跡の石壁に重低音と力強い歌声が響き渡り、会場は熱気で満たされる[1]

表彰台の違和感とSNSの切り抜き、W杯決勝が残した波紋

米国ニュー・ジャージー州のメットライフ・スタジアムで7月21日までに開催された2026年W杯決勝で、スペインがアルゼンチンを1-0で破り優勝を果たした[2]。しかし試合後の表彰台では、プレゼンターとして参加したドナルド・トランプ米大統領の振る舞いが話題を集めた[2]。トランプ氏はトロフィー授与後も選手たちの輪の中に留まり続け、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が穏やかに脇へ促し、スペイン代表主将のロドリが引き離そうとしたものの、その場を離れなかった[2]。選手たちはトランプ氏の存在を意識しないように振る舞い、周囲とだけ喜びを分かち合った[2]。試合後、スペイン代表やFIFAの公式SNSアカウントは、トランプ氏を写真枠から切り抜いた画像を投稿した[2]。これに対してSNS上では、映画で無関係な場面に人物が紛れ込むシーンになぞらえて冷ややかな声が相次いだ[2]。スポーツの現場には政治的な意図も影を落とした[5]。イランの媒体「ハムシャフリー」などは7月21日、自爆無人機「シャヘド」に、パレスチナ国旗を手にしたスペイン代表のラミン・ヤマルのステッカーを貼った映像を公開した[5]。映像には「パレスチナとイランの支持者は世界王者だ」という言葉が添えられており、スター選手の画像が情報発信に使われた[5]

笛一本で世界の頂点へ、凱旋した審判を祝う地元ラムサの熱気

ヨルダン国内の運動競技で話題の中心にあるのは、W杯の舞台で主審を務めたアドハム・マハドメの帰国だ[3]。7月21日午後2時にクイーンアリ ア国際空港へ到着したマハドメを、一族や関係者が出迎えた[3]。同日午後4時30分には、地元のラムサにあるジャビル信号機から街の中心部へと向かう記念パレードが計画された[3]。今回のW杯で、FIFAはマハドメを主審として起用し、副審のアハマド・アル・ロワイリとムハンマド・アル・バカール、控え副審のムハンマド・アル・ハラフとともにチームを構成した[3]。マハドメはグループステージのスペイン対カーボベルデ戦やニュージーランド対ベルギー戦、決勝トーナメントのイングランド対コンゴ民主共和国戦、米国対ベルギー戦の計4試合で主審を務めた[3]。モロッコ対スコットランド戦や決勝のスペイン対アルゼンチン戦では第4審判を務め、あわせて6試合に関与した[3]。ヨルダン人がW杯で主審を務めたのはこれが初めてだ[3]。2002年大会で故アウニ・ハスウナが副審を務めて以来の起用となり、地元ラムサでは歓声を交えた歓迎の催しが準備されている[3]

夜空を彩る月とアンタレス、週末に訪れる天文ショー

日常の暮らしに目を向けると、夜空の話題が市民の関心を集めている[6]。ヨルダン天文学会会長のアンマール・アル・サクジ博士は7月21日、7月24日の金曜夜に月とさそり座の1等星「アンタレス」が非常に近い位置に並ぶ天体現象が見られると発表した[6]。当日の月は表面の約73%が光る状態で登場する[6]。赤く光るアンタレスとの見かけの距離は約1.2度となり、7月24日午後11時から7月25日午前1時45分に沈むまでの時間帯が観察に適している[6]。特別な望遠鏡がなくても肉眼で観察でき、双眼鏡を使えば付近にある散開星雲「NGC 6231」の星々の集まりまで確認できる[6]。サクジ博士は、これは地球からの視線方向で2つの天体が重なって見える視覚的な現象であり、実際の宇宙空間で接近しているわけではないと説明する[6]。夏の夜風が肌をなでる中で見上げる空の輝きは、日中の暑さを忘れるひとときとなる[6]

背景を少し

ヨルダンで7月22日に開幕するジェラシュ文化芸術祭は、1981年にヤルムーク大学の支援を受けて始まった歴史を持つ[7]。古代ローマの遺構を背景にアラブ世界の音楽や演劇を披露する場として定着し、2026年で第40回の節目を迎えた[7]。地域情勢の変動を受けながらも、中東の文化継承の拠点としての機能を保ち続けている[7]。一方で、首都アンマンは教育都市としての価値も高めている。イギリスの高等教育評価機関が発表した「QS世界大学都市ランキング2027」において、アンマンはアラブ諸国の学生向け都市リストで首位を獲得した[8]。現地のアンマン私立大学(Al-Ahliyya Amman University)が世界643位に位置づけられるなど、教育機関の評価が都市全体の魅力を支えている[8]

出典

  1. [1]🇯🇴 ヨルダンانطلاق الدورة الأربعين لمهرجان جرش للثقافة والفنون يوم الأربعاءroyanews.tv
  2. [2]🇯🇴 ヨルダンجدل حول لقطات منصة التتويج في نهائي المونديال بين ترمب والمنتخب الإسبانيroyanews.tv
  3. [3]🇯🇴 ヨルダンالرَّمْثَا تستقبل الْحَكَمِ الأُرْدُنِيِّ أَدْهَمَ المَخَادِمَةِ عَقِبَ مُشَارَكَتِهِ التاريخية فِي كَأْسِ العَالَمِ 2026royanews.tv
  4. [4]🇯🇴 ヨルダンعمان تتصدر قائمة أفضل المدن الطلابية عربيا في تصنيف (QS) 2027royanews.tv
  5. [5]🇯🇴 ヨルダンوسائل إعلام إيرانية تنشر لقطات لمسيّرة تحمل صورة لامين يامال والعلم الفلسطينيroyanews.tv
  6. [6]🇯🇴 ヨルダンسماء الأردن تتزين بظاهرة فلكية مساء الجمعةroyanews.tv
  7. [7]🌐 Web検索مهرجان جرش للثقافة والفنون.. 40 عامًا من الإبداع والصمود أمام متغيرات المشهد الفني العربيgate.ahram.org.eg
  8. [8]🌐 Web検索عمان الأهلية تحقّق قفزة نوعية جديدة وتحتلّ المرتبة 643 عالمياً والثالثة محلياۚ بتصنيف كيو.أس 2027garaanews.com