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LOCAL NEWS · 世界のローカルニュース · 2026-07-30

酷暑の森で映画を観る夏——ザグレブの路上から見たクロアチアの今

クロアチアの首都ザグレブで7月30日、都市の景観やデジタルマナーを巡る論争が市民の間で活発化している。歴史ある広場への地下ゴミ収集容器の設置には反対の声が相次ぎ、結婚式の招待状をメッセージアプリで送る風潮にも疑問が投げかけられた。アドリア海など地中海の海水温上昇に伴う環境変化や、制度の壁に挑む家庭教育の模索も進む中、厳しい暑さを避けながら暮らす人々の姿は、変わりゆく社会の中で心地よい日常を模索する生活者の実像を伝えている。

ローカルニュース東欧8本のローカル記事から

リード

7月30日のザグレブは、連日の酷暑で石畳の照り返しが息苦しいほどだ。最高気温が35度を超えると予想される中、市民の関心は日々の暮らしを直撃する身近なテーマに向いている[5]。中央広場のゴミ容器設置を巡る激しい議論、メッセージアプリで届く結婚式の招待状に対する戸惑い、さらには地中海の海水温上昇がもたらす生態系の異変まで、ローカル紙や掲示板は市民の本音であふれている[1][2][3]。過渡期を迎えたクロアチアで、人々が何を悩み、どのように夏を過ごしているのか、現地の表情を追った。

「ゴミ箱は犯罪か?」広場を揺るがす地下収集容器の論争

首都ザグレブの中心地、イェラチッチ広場への地下ゴミ収集容器の設置を巡り、市民や地元メディアの間で強い批判が巻き起こっている[1]。同国の主要紙ヴェチェルニ・リストは7月30日、歴史ある広場に巨大なゴミ容器を置く試みを「犯罪」と表現し、都市計画の失策だと厳しく弾劾した[1]。同紙は、歴代の市執政部によるゴミ問題の対応遅れを指摘する[1]。かつてザグレブは欧州でも清潔な都市として知られていたが、近年は処理場での山崩れ事故など不祥事が相次ぎ、衛生状態の悪化が指摘されてきた[1]。現職のトマシェヴィッチ市長は環境派として期待されたものの、混迷は続いている[1]。記事は、イタリアのフィレンツェで歴史的広場への地下容器設置が文化財保護当局に差し止められた事例を引き合いに出した[1]。「歴史的建造物が立ち並ぶ場所にゴミ収集器を置くべきではない」との主張を展開し、清掃システムの優位性として東京の事例まで持ち出している[1]。歴史ある街並みの美しさと日々の清潔さをどう両立させるか、市民の不満は頂点に達している。

「地中海の終わり」熱帯化する海の悲鳴

クロアチアの観光を支える美しく青いアドリア海を含む地中海で、深刻な環境変化が進んでいる[2]。科学者たちは7月30日、化石燃料の消費に伴う気候変動によって海水温が急激に上昇しており、「かつての地中海は不可逆的に失われつつある」と強い警戒感を表明した[2]。イタリア国立研究評議会の海洋生物学者エルネスト・アズーロ氏は「私たちの祖父や古代ギリシャ人が知っていた地中海は、もはや存在しない。こうした変化の多くは二度と元には戻らない」と警告する[2]。欧州地中海気候変動センターの海洋学者ローナン・マッカダム氏によると、地中海は閉ざされた海域であるため、熱が逃げにくくオープンな大洋よりも温まりやすい特徴がある[2]。今世紀末までに水温は2度から6度上昇すると予測されている[2]。水温上昇に伴い、スエズ運河経由で進入した毒を持つフグやミノカサゴ、アイゴなどの外来種が爆発的に増加した[2]。研究者らが確認した侵入種は約1000種に上り、東地中海の浅瀬では自生する軟体動物の93%が姿を消した[2]。漁業や沿岸の暮らしへの影響は避けられない情勢だ。

WhatsAppで届いた結婚式招待状、150ユーロのご祝儀問題

若者の間でのデジタル化が進むクロアチアで、結婚式のマナーを巡る論争がインターネット上で加熱している[3]。7月30日、オンライン掲示板に投稿された「WhatsApp経由で送られてきた結婚式の招待状」に対する不満の書き込みが大きな反響を呼んだ[3]。投稿した女性は、直接の電話や面会もなくメッセージアプリでWebサイトのリンクだけを送ってくるやり方を「招く側への敬意を欠いている」と批判した[3]。クロアチアでは結婚式に出席する際、ご祝儀として1席あたり最低でも150ユーロ(約2万5000円)を包むのが相場とされる[3]。女性は「自分の手で稼いだお金だからこそ、敬意を払ってくれる人に使いたい」と綴り、招待を拒否し始めたと明かした[3]。しかし、掲示板の回答者の多くはデジタル招待状を擁護した[3]。「移動や宿泊の要否をWeb上で回答できるため効率的だ」「紙の無駄や印刷コストを削減できる」といった肯定的な意見が相次いだ[3]。あるユーザーは「関係性の深さで出席を決めるのであり、紙にいくら使ったかは関係ない」と反論しており、伝統的な社交儀礼と現代の合理主義の対立が浮き彫りになっている。

「教科書なし」で学ぶ子供たち、家庭学習が破る学校の常識

クロアチアでは現在、制度上の制限がありながらも新しい教育の形を模索する親たちが現れている[4]。アドリア海沿岸の都市リエカに住む5人の子の母親、カルラ・コンタ氏は、家庭で教育を行う「ホームスクーリング」の推進運動に取り組んでいる[4]。コンタ氏は2021年に第5子を出産したのを機に、他の中帯と連携して団体を設立し、教育省への働きかけを開始した[4]。現在、上の子供2人は米国のカトリック系通信教育プログラムを利用し、自宅で学習を進めている[4]。一日の学習時間は約4時間で、残りの時間はスポーツやボランティア、自由な勉強に充てられる[4]。長女は自主的に日本語の学習を始め、自力で検定試験を受けるまでに至った[4]。子供たちは自分で一日のスケジュールを組み、特定の教科を深く掘り下げるスタイルで学んでいる[4]。決められた時間割に囚われず、自立心や好奇心を育むこの取り組みは、従来の学校教育に一石を投じている[4]。行政との実験的な導入に向けた協議も続いており、教育の選択肢を広げる試みとして注目を集めている。

背景を少し

ザグレブ市内で進められる地下ゴミ収集容器の整備は、街の景観維持と衛生対策の両立を目指した施策だ。WEBの報道によれば、これまでに市内66カ所に275個の地下容器が設置されている[7]。しかし、中世の街並みを残す歴史地区での工事は市民の反発を招きやすく、運用の効率性を巡っても議論が絶えない。一方、家庭学習を巡る動きには法的な壁が存在する。クロアチアの現行制度では、小学校段階でのホームスクーリングは法律で認められていない[8]。そのため、コンタ氏のような実践者は義務教育期間中の制度化に向けて行政と折衝を重ねつつ、国外の通信プログラムを特例的に活用せざるを得ない状況にある[4][8]。新しい生活様式や価値観が急速に流入する中で、クロアチアの行政と法律の対応が試されている。

出典

  1. [1]🇭🇷 クロアチアPodzemni kontejner za smeće na Jelačićevom trgu je Zločin - trebamo sustav kao u Tokijuvecernji.hr
  2. [2]🇭🇷 クロアチアKraj Mediterana kakvog znamo. Stručnjaci objavili alarmantno upozorenjevecernji.hr
  3. [3]🇭🇷 クロアチアDobila je pozivnicu za svadbu preko WhatsAppa pa poručila: 'Očekuju najmanje 150 eura, a nisu me ni nazvali'vecernji.hr
  4. [4]🇭🇷 クロアチアRiječanka s petero djece ruši tabue o školovanju kod kuće: 'Moja djeca sama uče japanski'vecernji.hr
  5. [5]🇭🇷 クロアチアU petak se u Zagrebu predviđa više od 35 stupnja, spas je na Tuškancu: Kino u šumi radi, imamo cijeli programjutarnji.hr
  6. [6]🇭🇷 クロアチアŠto je od stereotipa o Balkanu istina, a što mit? Otkriva poznati stručnjakvecernji.hr
  7. [7]🌐 Web検索Niz reakcija na ugradnju podzemnih spremnika kod Trga bana Jelačićaradio.hrt.hr
  8. [8]🌐 Web検索Hrvatska je korak bliže obrazovanju kod kuće? Majka petero djece otkriva kako izgleda homeschooling u njezinoj obiteljicroatiansonline.com